ハイライト
熊本大学の石田隆准教授らの研究チームは、CRISPR-Cas9技術を用いて遺伝子の機能を部分的に抑制するゲノム編集法を開発した。業における精密育種の新たな可能性を開くものでもある。意図しない結果を招くことなく形質を改善するためには、制御された遺伝子改変が鍵となる。
フラボノイドおよびSBA代謝経路を通じて活性酸素種(ROS)を消去し、イネに旱魃耐性を付与するchalcone isomerase遺伝子(OsCHI3)を特定した。OsCHI3によって制御されるフラボノイドは、活性酸素種(ROS)を消去するだけでなく、OsNCED1とOsABA8ox3の発現制御を介してABA生合成を刺激することにより、イネの旱魃耐性を高めることが明らかになった。
コムギのDサブゲノムとH. brevisubulatumのIゲノムを入れ替え、新しい6倍体作物Tritordeum(AABBII)を開発した。この新しい作物は、従来のコムギと比較して、硝酸塩の取り込みが48%増加し、ストレス下での穀物収量が28%増加した。
ビタミンと抗酸化物質の生産を制御する主要遺伝子を改変することで、これらの強化を達成した。これらの改良にもかかわらず、レタスは通常の成長速度、外観、収量を維持した。β-カロテン(プロビタミンA)を2.7倍多く含んでおり、ゼアキサンチンの含有量も増加し、免疫機能をサポートし鉄分の吸収を促進するアスコルビン酸(ビタミンC)の含有量も6.9倍に増加した。
転写因子Osmads60 が、オーキシン輸送体OsPIN5b の発現を亢進させ、オーキシンの分布を変化させることで、イネの徒長と収量を抑制する重要な役割を果たしていることが明らかになった。
これらの他、キャッサバ・モザイク病(cassava mosaic disease ;CMD)、キャッサバ褐条病(cassava brown streak disease ;CBSD)、旱魃ストレス応答、デンプン生合成に関連する重要な遺伝子が特定された。これらの遺伝子に正確な編集を加えることで、研究者らは、世界的にキャッサバ作物に影響を及ぼしている最も破壊的な2つの病害であるCMDとCBSDに対する抵抗性を強化したキャッサバを開発した。など育種に関するものが多かった。
インドネシアは、遺伝子組換えDNAを5%以上含む包装食品の表示義務化した。この規制はすでに施行されているが、施行前にすでに市場に出回っていた製品については、12ヶ月の猶予期間が設けられている。
2025年3月14日、欧州連合(EU)加盟国政府代表委員会(Coreper)は、新規ゲノム技術(NGTs)により得られた植物の規制に関する理事会の交渉指令を承認した。2023年7月に発表されたこのEU提案は、EUの農産物部門における技術革新と持続可能性を高めると同時に、食料安全保障に貢献し、対外依存を減らすことを目的としている。
エチオピアは、数年にわたる努力の末、遺伝子組換え(GM)害虫耐性トウモロコシの商業生産を承認した。エチオピア政府は、遺伝子組換えワタの商業化も承認した。
メキシコは、遺伝子組換え(GM)トウモロコシの使用を禁止する政令を正式に発布した。Claudia Sheinbaum 大統領は、この改革の公布が生物多様性、食料主権、メキシコ国民の健康を保証することを目指すものであることを改めて強調した。
植物
- エチオピアが遺伝子組換えトウモロコシとワタの商業生産を承認
- イネの旱魃耐性強化の鍵となる遺伝子を特定
- 安全性評価でGA21 x T25トウモロコシは従来のものと同等の安全性を示した
- トマトとナスを大きくする遺伝子を発見
- 特殊作物に新たな育種促進プラットフォームを導入
- EU理事会、NGTS の交渉指令に合意
- 日本の科学者が遺伝子機能を部分的に抑制するゲノム編集法を開発
- 野生オオムギのゲノム配列決定;気候変動に強い作物への道を開く
- University of California Davis がより短茎のコムギのための新しい遺伝子ツールを開発
- 韓国が GM ジャガイモの栽培安全性を確認
食糧
- インドネシアが遺伝子組換え原料を 5%以上含む食品の表示を義務化
- メキシコが遺伝子組換えトウモロコシ禁止令を発布
健康
- 専門家が新しい CRISPR-CAS システムを発見
- UNIVERSITY OF OTTAWA の学生が植物で抗糖尿病薬を生産入
ゲノム編集に関する特記事項
- 科学者らが微量栄養素の欠乏と闘うゲノム編集レタスを開発
- ゲノム編集によるイネ紋枯病抵抗性と収量増加
- OsMADS60はオーキシン輸送を通してイネの収量を制御する
- CRISPR-Cas9 がキャッサバの耐病性、旱魃耐性、デンプン生合成の強化に貢献