去る2023年12月13日、日本バイオ作物ネットワーク(JBCN)が主催する初のリアルイベント「東京カンファレンス ’23」(以下、カンファレンス23)が開催、無事に終了いたしました。会場、またオンライン1にてご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。
事前にお伝えしていたとおり第一部は、カナダはサスカチュワン州南部で遺伝子組み換え作物をを大規模(6000ha)に栽培するCherilyn Jolly-Nagel の素晴らしいプレゼンテーション、第二部はCherilynに加えてカナダ穀物協会副会長のKrista Thomasさん、筑波大助教 津田麻衣さん、日本を代表する音楽家であり農業経営者でもある小林武史さん、JBCNからは副理事長の中森剛志をパネリストに迎えたパネルディスカッションを実施。パネルディスカッションでは会場から多くの発言があり、非常にインタラクティブなかたちで進行しました。そして第一部、第二部の間には、当初予定はしていなかったGlobal Farmer Statement署名式が執り行われました。「Global Farmer Statement(植物育種イノベーションに関する世界の農家の声明)」は種子イノベーションの重要性をあらためて伝え、世界人口に対する食料供給と環境における持続可能性のために農家がこれにアクセスするためのあらゆる条件や環境の整備を政府に対して要求する宣誓書であり、名前のとおり、世界の主要な農業関連組織が署名・参画するグローバルなものですが、日本の組織が参加するのはJBCNが初めてとなります。
以下、理事長の徳本修一のコメントをXから引用いたします。
Cherilynのプレゼンテーションは素晴らしかった。農業経営者として、母として、次の世代に残すべき農業の形、バイオテクノロジーとの向き合い方を、どのうように考え、実践してきたのかを語る彼女の物語は、多くの聴衆の心を打ちました。 これから、日本だけではなく、世界中で農家の数が減ってくると言われる一方、食料の需要は増え続けます。政治と農業現場の乖離は、日本だけではなく世界中で起きている問題です。だからこそ、農家の発信力、影響力がより重要になってくると考えています。 今回、JBCNは日本の農家団体として初めて「植物育種イノベーションに関する世界の農家の声明」に正式に参画しました。種子イノベーションに関するアクセスについて、世界の主要な40以上の農家団体とも連携し、更なる発信・行動を国内でも行っていきます。
JBCNは来年以降も、オンラインカンファレンスに加え、リアルカンファレンスも積極的に企画開催していきたいと考えています。皆様の参加をお待ちしております。
- オンラインでは音声の配信に不具合が生じ、非常に聞きづらい状況であったことをお詫びいたします。メールでお伝えしたとおり、記事化して、会場でどのようなプレゼンテーションや討論があったのかあらためて共有いたしますので、今しばらくお待ちください。 ↩︎
おまけ
プレゼンテーターのCherilynが来日し、JBCNのカンファレンスに登壇し、徳本と別れるまでの数日間を簡単にまとめた動画です(徳本が代表を務める農業法人トゥリーアンドノーフのYouTubeチャンネルにて公開された動画です)。よろしければご覧ください。